頭の中を公開する
ある生徒の指導で、なかなか自分が何を意図して保護者や本人と関わっているのかが担任間で共有できなかった。
私が目指すのは、「生徒が伸びる」こと。
それは、短期的に「大人のいうことを聞く」とか、「数学の点数が上がる」とか、そういう表面上のことではない。
扱いやすい、指示待ちの人間は育てたくないし、テストの点数上がればOK的なのも違う気がする。
じゃあ、何を持って「生徒が伸びる」っていうかっていうと、
私の中では「自分でいいこと悪いことの判断をして、自分で行動するできるようになること」。
生徒指導提要を読んで、自己指導能力って言葉を知った時、「これや!!」と感銘を受けたのを覚えている。
だから、親にやいやい言われてもぐうたら生活してるとか、遅刻とかしてる生徒に対して、
「闇雲に怒って従わせる」とか、「罰則を作ってやらせる」っていうのはあまりやりたくない。
まあ、保護者のニーズとかもあるから、そういう対応をせざるを得ない時もあるんだけど、
そんな時も、極力生徒を追い詰めず、パフォーマンスとしてやるくらいに留めている。
と、自分の中では思っているから、
生徒が課題出さないとか、遅刻してくるとかしたときに、ある一定怒ってダメなときは違う対応に切り替える。
小さなことでもいいから、本人の意志で行動できるように話をする。
そんで、どれだけ不完全でも、本人が一歩を踏み出せたなら「よし」とする…。
そういうモードチェンジの感じって、私の中では直感なんだけど、
今は「これや!!」っていう自信というか、確固たる筋道がある。
だけど、それって、なかなか言語化が難しくて、周りにうまく伝わりにくかったりもする。
自分の中では腑に落ちていて、当たり前やと思っている対応が、「甘い」って思われたりする。
可能であれば、自分の頭の中をすっかり相手にさらけ出して、
「自己指導能力の育成を私は目指していて、昨日までの対応は保護者のニーズもあるしこうしてたんだけど、
今日の出来事に対しては怒ったり型にはめたりするよりも、もっと根本的な話をしたらいいと思って
こういう対応をしたんです」って言えたらいいのだけど、
ムーーーーーーーーーーー!
私のコミュニケーション能力ではとても難しい。
大人同士って難しい。